ビジネスで「黒」はNGな理由って?色彩心理学を学ぼう
あなたは色彩心理学を知っていますか?
色彩心理学という言葉は知らなくても、赤は情熱の色で、青は冷静さの色…というイメージを持っている人は多いでしょう。
こうした色に対するイメージを科学的に研究したのが色彩心理学で、ビジネスでもさまざまな場面で取り入れられています。
今回は、自分の集中力やモチベーションを高めるための色の使い方と、商品が売れやすくなる色の使い方について解説していきます。
84.7%の人々が「色」を理由にものを買う
あるリサーチによると、人々がものを買う一番の理由は色彩にあるというデータがあります。
具体的な数値としては、実に84.7%にのぼるんだそう。
よく考えてみると、私たちが何か商品を買うときにも見た目や色彩を重視することってありますよね。
たとえばファッションはその最たる例ですし、家具や雑貨、スマホやパソコンなども色を理由に選ぶことがあると思います。
スモールビジネスを手掛けているフリーランスを含めて、ビジネスパーソンなら色彩心理学は必ず押さえておくべき必須知識なんですね。
人は見た目が9割!
「でも、私はオンラインの商品を売っているので関係ないです」
そんな感想を持つ方もいるかもしれません。
具体的な商品を扱うビジネスや店舗ビジネス、物販などでしか色彩心理学は使えないと思い込んでいる人は多いでしょう。
しかし、実際にはオンライン完結型のビジネスをやっている人こそ、色彩心理学の重要性が高まると言えます。
なぜなら、メラビアンの法則にあるように、人は見た目が9割だから。
あなたのお客さんからしてみれば、あなたに対する第一印象はSNSのアイコンやプロフィール写真で決まります。
こうした画像で効果的に色彩心理学を取り入れられるかどうかが、その後の集客効果や売り上げを大きく左右するんですね。
集中力を高める色がある
そしてもう1つ、色彩心理学を学ぶべき理由があります。
私たちの普段の集中力やモチベーションを高めるためにも、色彩の力を活用すべきだからです。
たとえば、集中力を高める色として有名なのは「青」ですね。
逆に集中力を落としてしまう色も存在していることをご存知でしょうか?
詳しくは記事の後半でお伝えしていきますが、私たちが普段仕事をする環境では、集中力や創造性、リラックス度を高める色を増やして生産性をアップさせるべきなのです。
なぜ「黒」避けるべきなのか?
具体的におすすめの色彩について触れていく前に、絶対に使ってはいけない色について取り上げておきたいと思います。
私たちがビジネスシーンで絶対に取り入れるべきでない色、それは「黒」です。
もちろん文字の色や髪色で黒が入るのは問題ないのですが、メインカラーやテーマカラーとして黒を選ぶのはおすすめしません。
黒系統なだけで、ネガティブな印象に
というのも、単に黒っぽいアイコンやプロフィール写真になっているだけで、「あ、この人はなんだか怪しそうだな」という印象につながりかねないからです。
たとえば、こちらの写真をパッと見ただけでも、左側の明るい写真よりも右側の暗い写真のほうが、なんだか元気がなさそうで自信がなさそうに見えたりしませんか??
こうやって横に並べて比較してみると、どれくらい印象が違うのかがよくわかります。
でも、実際に自分のアイコンやプロフィールを設定するときには、どれくらい黒っぽいのか、どれくらい暗いイメージを持たれるのかは自分では気づけないものです。
明るさが足りない写真・動画もNG
もちろん、黒には非常に視認性が高いという特徴を持っていますので、ブログの文字や画像に入れる文字の色に黒を使うのはまったく問題ありません。
注意したいのは、全体的に黒っぽい印象を受けてしまい、お客さんがなんとなくネガティブなイメージを持ってしまうこと。
色彩心理学については完璧に理解しなくても構いませんが、ビジネスシーンでは黒をメインカラーにするのは絶対に避けるべきことを覚えていってくださいね。
ビジネスシーンで役立つ7つの色
それでは本題に入りましょう。
今回はビジネスシーンで役に立つ色を中心に、以下の7つを取り上げていきますね。
- 緑
- 青
- 赤
- 紫
- 黄色
- オレンジ
- 白
緑:平和、自然、リラックス
「目に優しい色」と言われるように、緑は癒しのテーマカラーとしての効果があります。
自然を象徴する色でもあり、ナチュラルな印象を作りたいときにはぴったり。
安心・安全を意味する色でもあるので、怪しさや不自然さを和らげる効果もありますよ。
私たち自身にとっては、全身の緊張をとってリラックスさせてくれる効果もあるので、1日の終わりには緑色のものに囲まれて落ち着いた時間をすごすといいですね。
青:冷静、誠実、落ち着き
TwitterやFacebook、Skype、WordPressなどWEBサービスの多くで使われているのが、青色です。
冷静で知的な印象を与えてくれるカラーで、誠実なイメージを受けるのも青です。
また、精神的な落ち着きを与えてくれる色であり、作業の集中力を高める効果も期待できます。
赤:情熱、行動力、興奮
赤といえば情熱や熱血さを連想する人が多いと思いますが、マーケティングの世界では「購買色」と呼ばれるほど、お客さんの買いたい気持ちを促す効果を持っています。
たとえば特売のチラシをチェックしてみると、安さを強調する商品の価格には、必ずと言っていいほど赤が使われているはず。
その意味では、私たちを行動にかき立てるカラーだと言えますが、これは集中力の観点から考えるとマイナスになることもあります。
気持ちが興奮してあっちにもこっちにも意識が向いてしまうことで、1つの作業に集中しづらいメンタルになってしまうからです。
ビジネスでは積極的に使っていくべき色ですが、静かに集中して仕事をしたいときには排除するべき色なんですね。
紫:エレガント、高級、創造性
紫には、上品でエレガントなイメージを連想させる効果があります。
高級感や上質さを演出するのにも役立ち、自分の価値を高く見せたいときに効果的です。
ただし、使い方を間違えると怪しげでネガティブなイメージにつながることもあるのでご注意を。
ちなみに紫は、私たちの創造性を高める効果もあるとされているので、1つのことに集中するというよりは、新しいビジネスアイデアを考えるときに使うのがおすすめですよ。
黄色:活気、幸福、エネルギー
蛍光色としても知られる黄色は、明るさと連動して活気あるイメージを与える効果があります。
ポジティブで楽しい気分にさせてくれるため、円滑なコミュニケーションの助けにもなるでしょう。
黄色のエネルギッシュなイメージから、私たちの仕事の中でもモチベーションを高めてくれる役割があります。
ここ一番の場面で栄養ドリンク的に使うのがおすすめなカラーですよ。
オレンジ:陽気、食欲、平穏
オレンジは赤と黄色の中間的な性質を持った色で、親しみやすさを演出するカラーでもあります。
食欲を増進する色であることも知られていて、飲食店やスーパーなどでもオレンジを使う場面が多いですね。
私たちの精神に対しては、緊張やプレッシャーを取り除いて平穏な心を取り戻すのをサポートしてくれますよ。
白:素直、純粋、安定
白は最も多くの人が好む色であり、世の中でも一番多く使われている色と言えます。
白も黒も他の色の引き立て役になってくれますが、白のほうがストレートに他の色を目立たせてくれる印象ですね。
飲食店などでは、清潔さを印象付けるために白を基調とした制服がデザインされることが多いです。
汚れひとつない白を目にすると、私たちにとってはストレスを和らげて安定した心をもたらしてくれます。
おわりに
今回は色彩心理学をテーマに、私たちビジネスで使うべき色について紹介してきました。
「あっちもこっちも全部の色の効果も得たい」などと欲張ってしまうと、ごちゃごちゃしてお客さんが離れたり、集中力が低下する原因になるので注意して使ってみてくださいね。